急須でいれるおいしいお茶のいれ方〜おもてなしや敬老の日にも

みなさまは急須でお茶を入れていますか?

最近では10代20代の若い世代の方だけではなく、30代40代の方のお宅にも急須がないことが多いようです。
お茶はもっぱらペットボトルかティーバッグという方もいらっしゃると思います。

菱和園では、来客時には夏場は水出し緑茶、それ以外は温かい煎茶をお出ししています。水出し緑茶のつくり方は以下のブログでご紹介しています。

有機茶で水出し茶を作ってみませんか

暑い夏こそ冷茶ですっきり

暑い夏こそ冷茶ですっきり!part2


「やっぱりお茶屋さんで出してくれるお茶はおいしいですね。」とか「急須でお茶をいれたことありませんが、ペットボトルのお茶とは全然違いますね。おいしいです。」と言ったお話しをよく耳にします。
「なぜ『急須でいれたお茶がおいしいのはわかるけれど、自分ではいれない』のですか?」と伺うと、
お茶の選び方がわからない
急須が家にない
急須を使ったいれ方がよくわからない
自分でいれてもおいしくない
と言ったお答えが返ってきます。

なるほど。
おいしくお茶がいれられればよいのですね。
ということで、今回は、
急須を使ったお茶の基本的ないれ方をお伝えしていこうと思います。

★急須の選び方
急須を選ぶときに重視していただきたい事は、サイズです。何人用として使うことが多いかを考えてご自分に合った大きさの急須を選んでください。
目安としては、
1〜2人用 〜200ml
2〜3人用 200〜350ml
3〜4人用 350〜500ml
5人以上  600ml~
です。
この大きさですと、1煎目で人数分いれることができるので、簡単です。
ご自分が使用する湯呑やカップの大きさに合わせて急須を選ぶとよいですね。

もう一つ、急須を選ぶ際に是非おすすめしたいのは、注ぎ口に細かいメッシュの茶漉し(ちゃこし)がついたタイプのものです。このタイプですと、急須の中で茶葉がしっかりと開き、本来のおいしさを引き出すことができます。

荒い茶漉しのものですと、注ぎ分けながら茶漉しを使う必要が出てきます。

また、かご網タイプのものもあります。カゴの取り外しができるため洗いやすくお手入れが簡単ですが、お湯の量が少ないと茶葉が完全に湯に浸りません。また、小さいカゴ網の場合、茶葉がしっかりお湯の中で広がらないため、おいしく抽出することができません。
カゴ網タイプの場合は、大きくて深いカゴ網がついたものを選んでください。

お気に入りの急須を選んだら、早速お茶を入れていきましょう。

お茶には、玉露、煎茶、ほうじ茶、玄米茶等色々な種類がありますが、今回は一般的な煎茶のいれ方をご紹介します。


★煎茶のいれ方【来客用茶碗3人分】

必要なもの
煎茶(受賞茶園の知覧茶 1番茶)、水、急須、茶匙(ちゃさじ)もしくはティースプーン、湯呑茶碗、茶托(ちゃたく)など


1.お湯を沸かす
 今回の湯呑み茶碗は1人用100mlなので、使用する湯量は300mlです。

水道水を使用する場合は、カルキ臭を抜くためにしっかり沸騰させます。
ミネラルウォーターを使用する場合は、軟水のものを選んでください。



2.茶葉を急須に入れる
一般的に1人前(100〜120ml)に対して茶葉約2〜3gとされています。

今回は300mlなので、6g用意しました。
ティースプーン1杯が約2gです。一度、ご自分の使用する茶匙やティースプーン1杯分を調べて、覚えておくと便利です。

3.お湯を約80℃まで冷ます
煎茶の場合、適温は70℃〜85℃前後とされています。今回使用する受賞茶園の知覧茶一番茶の適温は約80℃です。
沸騰したお湯は器に移す度に8℃ほど下がるそうです。
例えばやかんからポットに移し、そこから湯呑みに注ぐと85℃前後に下がります。一度湯呑みに入れることで、必要なお湯の量もわかりますし、湯呑みを温めることもできます。

4.急須にお湯を注ぐ
湯呑みのお湯をゆっくり急須に注ぎ、フタをします。
この時に急須のフタに空いている穴は注ぎ口に合わせます。こうすることで、急須内の空気が対流し、茶葉が広がりやすくなり、茶葉が持つおいしさをより引き出すことができます。また、空気が入ることで、お茶を注ぎやすくなるそうです。


5.30〜40秒ほど蒸らす
茶葉によって蒸らし時間には差があります。目安としては、煎茶の場合は20秒〜70秒くらいです。茶葉の細かい深蒸し茶の場合は短めがおすすめです。購入時の茶袋等におすすめの浸出時間が書いてあると思いますので、そちらを参考にしてください。

6.湯呑みに注ぐ
1人用のときはそのまま最後の1滴まで注ぎきれば完成です。
2人のときA→B→B→A→A→・・・
3人のときA→B→C→C→B→A→A→・・・
の順番で均等に注ぎ分けてください。最後の1滴まで完全に注ぎきってください。

7.茶托にのせて完成

茶托にのせるときには必ずふきんなどで湯呑みの底などを拭いてください。湯呑みが濡れていると、お客さまの手が濡れてしまいますし、茶碗が茶托にくっつき、とれにくくなってしまいます。

いかがでしたか。

メッシュタイプの茶こしがついた急須を使って、しっかりとお湯を適温まで冷して、最後まで均等に注ぎ切る
コツさえつかめば、おいしいお茶をいれることができます。おいしい日本茶でのおもてなしはご年配の方や外国の方にもとても喜ばれると思います。
9月には敬老の日もあります。感謝の気持ちを込めて、お孫さんがいれてあげてみてはいかがでしょうか。熱湯を使うので、気をつけてくださいね。

 

 

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